《質問》
令和7年5月に小売業とを営んでいたAが死亡しました。準確定申告をしなくてはなりませんが、所得税法が改正されましたので基礎控除の金額は58万円でよろしかったでしょうか。また、配偶者Bはパート収入見込み(給与収入 120万円)、子Cはアルバイト収入見込み(給与収入 165万円)ですが、配偶者控除、扶養控除はどうなりますか。
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《質問》
令和7年5月に小売業とを営んでいたAが死亡しました。準確定申告をしなくてはなりませんが、所得税法が改正されましたので基礎控除の金額は58万円でよろしかったでしょうか。また、配偶者Bはパート収入見込み(給与収入 120万円)、子Cはアルバイト収入見込み(給与収入 165万円)ですが、配偶者控除、扶養控除はどうなりますか。
《質問》
甲社の代表であるX氏が亡くなり相続が発生しましたが、法定相続人は全員放棄しているため、相続人がいません。
現在、弁護士が相続財産清算人(※)となって債務等の整理を行っており、最終的に残余財産は国庫に帰属することになるものと考えます。
その過程で、相続財産である土地及び非上場株式の売却を行っています。土地は甲社へ売却し、株式は当該法人の新社長となったY氏が買い取りました。
この場合の譲渡所得の申告及び納税は、どのようになるか教えてください。
・相続開始日 平成29年4月5日
・相続財産管理人選任 平成30年2月23日
・土地の譲渡 令和2年1月1日 3,000万円で甲社へ売却
・株式の譲渡 令和3年1月1日 1,500万円でY氏へ売却
※ 令和5年4月の民法改正で新しく生まれた制度で、それまでは相続財産管理人と呼ばれていました。民法改正前後の両者を比較すると、次表とおりとなります。
《質問》
財産評価基本通達20-2(地積規模の大きな宅地の評価)
市街化調整区域内の条例指定区域について
市街化調整区域内でも、都市計画法第34条第10号又は第11号の規定に基づき宅地分譲に係る同法第4条第12項に規定する開発行為を行うことができる区域は、この評価が適用できると記載されていますが、都市計画法第34条第12号の既存宅地でも、宅地分譲ができれば地積規模の大きな宅地評価をしてよいのでしょうか。
評価通達 20-2では、自治体が条例で定める宅地開発に係る開発行為を行うことができる区域を都市計画法34条10号又は11号の規定に求めていますが、実際には10号11号はごくまれであり、実務上ほとんどが12号、14号の開発が主流です。
なぜ、10号と11号なのかよくわかりません。
12号では適用不可となるのでしょうか。
《状況》
同族会社Aは3月決算法人で、機械装置80,000千円に対し、補助金50,000千円の給付決定通知を受けております。
圧縮記帳を実施する際に、積立金方式か直接減額か検討しており、令和6年3月期ベースの株価算定をベースにシミュレーションをしております。
令和7年3月期の補助金と圧縮記帳処理を除く利益の見込は60,000千円、令和6年3月期の税務上の資本金等は10,000千円、利益積立金は100,000千円といたします。
なお、法人税等を無視して計算しております。
① 積立金方式の場合
予算における利益 60,000
補助金収入(特別利益) 50,000
令和7年3月期利益 110,000
積立金方式ですので、別表4で圧縮認定損50,000千円減算調整され,課税所得は60,000千円。
課税所得60,000千円から非経常的な利益として補助金収入50,000千円を調整すると、第4表類似業種比準価額等の計算書の、年利益金額の計算において、差引利益金額は10,000千円。
② 直接減額の場合
予算における利益 60,000
補助金収入(特別利益) 50,000
固定資産圧縮損(特別損失) △50,000
令和7年3月期利益 60,000
会計上利益=課税所得として60,000千円から非経常的な利益を調整すると,直接減額の場合は特別利益50,000千円、特別損失50,000千円で調整0円となり,年利益金額の計算において、差引利益金額は60,000千円。
《質問》
積立金方式による場合と直接減額による場合とで、積立金方式による方が類似業種比準価額が低く算定されることになると思われますが、特に税務上問題はないと考えてよろしいでしょうか。
補助金収入の額が大きくなるほど影響が出るため、確認させてください。
《前提》
運送業を営む法人が、人材確保等の観点より従業員に対してトラックの運転免許の取得費用の貸与を行っております。この貸付金については、免許取得後の勤続年数に応じて段階的に債務免除されます。免除の割合は下記の通りです。なお取得費用は法人から直接教習所等に支払われます。
免許後取得後の継続勤務期間
満1年以下 → 0%
満1年超2年以下 → 20%
満2年超3年以下 → 50%
満3年超 → 100%
《質問》
① 免除された貸付金について給与課税のリスクはないでしょうか。
所得税法基本通達36-29の2において、業務遂行上の免許取得費用についての非課税規定は適用されるでしょうか。
② 免除した貸付金の損金算入について、免除の割合が加算される事業年度において、免除される額を損金の額として認識すべきでしょうか。またその際に従業員と免除される額の合意書を取りかわすべきでしょうか。
平成25年3月18日の裁決事例で、支出した事業年度は貸付金として処理し、確定的な返還免除の意思表示がされた時点で損金の額として認識すべきように思います。そうすると、単に規程を設けるだけでなく免除率が増加するごとに従業員と合意書を交わす必要があるように思います。
③ 当事例における免許取得費用は、賃上げ促進税制の上乗せ要件である教育訓練費に該当するかと思います。質問②を前提にすると、教育訓練費の額は、その事業年度に債務免除を行った金額をもって比較すべきでしょうか。
教育訓練費の額は、当該事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入される額とされています。しかし、当事例における規程では同一の取得費用であっても翌事業年度の免除率が高くなるため、翌事業年度において増加割合が高くなる可能性が高くなるように感じます。例えば、前々事業年度に免許取得を行い、前事業年度及び当事業年度において何も教育訓練費の支出がなかった場合でも、当事業年度の教育訓練費が増加することになりますが、少し違和感があります。
《質問》
非居住者に対する役務提供について、課税売上として消費税申告をしていましたが、相手が非居住者と判明したため、更正の請求をする予定です。
その際に、183日ルールを適用して、非居住者と判断し、役務提供すべてを輸出免税取引として更正の請求をしてよろしいでしょうか。
《前提》
国内法人A社は、コーチング事業をBtoB、BtoCで行っている。
コロナ前は、国内法人A社の会議室でコーチングを行っていた。
コロナ以降は、オンラインでコーチングを行うことのほうが多くなった。
B氏は、非居住者であったが、確認不足のため、居住者と誤認して、消費税を請求・受領していた。
B氏より、オンラインでコーチングを受けていたが、実際はそのほとんどが海外からのオンラインであり、日本の非居住者であるため、海外からオンラインでコーチングを受けた分の消費税を返金してほしいと連絡があった。
B氏からは、海外で受けたオンラインのみの消費税を返金してほしいと言われていますが、更正の請求の際には、非居住者に該当するため、B氏に対する役務提供がすべて輸出免税売上に該当するのではないかと考えています。
《質問》
A社 発行株式総数 100,000株
(内、B社持分2,500株、それ以外は代表者(C氏)及び子(D氏)の親族で所有)
B社 発行株式総数2,000株
(内、A社持分400株、それ以外はA社代表者(C氏)の子(D氏)が所有)
昨年10月末にA社はB社の持分2,500株を、B社はA社の持分400株をそれぞれ自己株式として買い取り、みなし配当が発生しています。
このみなし配当は、完全支配関係がある法人からの配当として、A社、B社ともに全額益金不算入としての処理でよいか教えてください。
《前提条件》
・法人YはA社が株主の法人です。
・今期法人Xは、法人Yの株式をA社から100%取得しました。
・X社とA社は同族等の関係はありません。
・Yの決算は2月末です。
・株式の取得日は令和6年8月5日です。
・令和7年2月決算後の株主総会で、Xに対する配当を決議する予定です。
なお、令和6年2月決算後においても配当の決議がされ、配当が実施されました。
《質問》
Xが受け取った配当金は、全額益金不算入が適用されるでしょうか。
《質問》
次の見解が正しいかどうかご判断お願いします。
① 株主の一人が配偶者の場合も完全支配関係となるか。
A社 (株主: a(個人)+ b(個人)+ c(個人))
B社 (株主:d(個人))
関係性 aはbとcの実父
dはcの配偶者
aとbとcは6親等内の血族
dはcの配偶者のため3親等内の姻族
よって、完全支配関係を考えた際には1つの個人として考え、それがA社とB社を100%所有しているからA社とB社は完全支配関係があると考えます。
② 寄付金などの規定は適用されるか。
寄付金損金不算入や受贈益益金不算入の規定は法人による完全支配関係がなければ適用がないため、A社とB社については適用はないと考えます。
③ 法人間取引の譲渡損益の繰り延べは適用されるか。
上記と違い、法人による完全支配関係のみならず、個人による完全支配関係においても適用があると考えます。
④ 次の場合、法人間取引の譲渡損益の繰延べが適用されるか。
上記A社とB社の取引について
A社・・・1月決算
B社・・・9月決算
A社は、R6.1.31時点では(株主:a(個人)+ b(個人)+ c(個人))の他に e(個人:親族外) がいた。よって、R6.1.31時点ではA社とB社に完全支配関係はなかった。
ただ、R6.2.28において、株主総会等の承認を経て e(個人:親族外)の株を、a(個人)が買い取ることとなり、実際引き渡しも行われた(売買代金の授受)。よって、R6.2.28より、A社とB社は完全支配関係がある法人間となった。
また、R6.4.25においてA社の不動産(簿価10,000千円超、賃貸用として収益を上げていたもの、譲渡損益調整資産である)をB社へ売却をした場合には法人間取引の譲渡損益の繰り延べの規定は適用されると考えます。
⑤ 期中から完全支配関係となった場合
A社の期中(期首からではない)に完全支配関係となり、その完全支配関係となったあとに、法人間取引等あった場合には完全支配関係が期首からでなくても、完全支配関係となった日以降の法人間取引があった場合には、譲渡損益の繰り延べの規定が適用されると考えます。
《さくら税研からのアドバイス》
①
資料5ページの一の者との間に当事者間の完全支配関係がある法人相互の関係
② そのとおりです。 別添資料(R5年版図解グループ法人課税)の
93P、94P、107P、108P
③ そのとおりです。 〃 37P、38P
④ そのとおりです。 〃 37P、38P
⑤ そのとおりです。 〃 37P、38P
《参考資料》
【令和5年版 図解グループ法人課税 大蔵財務協会】