今年も所得税関係の取扱いで注意すべき事項を解説いたします。
今回は、Ⅰ申告・届出 Ⅱ助成金等を受領した際の課税の有無等 Ⅲ配当所得等 Ⅳ事業所得・不動産所得 Ⅴ退職所得 Ⅵ譲渡所得 Ⅶ所得区分についての設例形式となっています。
Ⅰ《申告・届出》
【問】
年の中途で死亡した場合、被相続人に所得があった際の申告等はどのようになりますか。
【答】
次表のようになります。
死亡時期 | 所得税 | 住民税 |
令和4年(3年分確定申告後) | ・令和4年分死亡時までの所得について申告要 ・相続人は死亡後4月以内準確定申告を要す |
・令和4年分(住民税では5年度)死亡時までの所得に対しては課税なし※ |
令和5年(4年分の確定申告前) | ・令和4年分の1年間分、5年分死亡時までの所得について申告要 ・相続人は死亡後4月以内に各年分(4年分・5年分)について準確定申告を要す |
・令和4年分(住民税5年度)の所得については課税(相続人が納税義務) ・令和5年分(住民税6年度)死亡時までの所得については課税なし※ |
※ 住民税の場合、各年度の1月1日現在、死亡している方のその年度の課税はありません。
【問】
「所得税の納税地の変更に関する届出書」「所得税の納税地の異動に関する届出書」の提出について教えてください。
【答】
令和5年1月1日以後の所得税の納税地の変更または異動についての届出書は、提出不要とされました。したがって、例えば住所地から事業所を納税地とする場合、届出書の提出は不要となり、確定申告書や申請書に提出時点の納税地を記載すればよいことになります。
Ⅱ《助成金等を受領した際の課税の有無等》
【問】
新型コロナウイルス感染症等の影響に関連して国等から支給される主な助成金等の課税関係について教えてください。
【答】
国税庁ホームページ「国税における新型コロナウィルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱いに関するQ&A」を参考にしてください。
〇非課税対象となるもの
【支給の根拠となる法律が非課税の根拠となるもの】 |
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・新型コロナウイルス感染症対応休業支援金(雇用保険臨時特例法7条) ・新型コロナウイルス感染症対応休業給付金(雇用保険臨時特例法7条) |
【新型コロナ税特法が非課税の根拠となるもの】 |
・特別定額給付金 (新型コロナ税特法4条1項1号) ・住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金(新型コロナ税特法4条1項1号) ・新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金(新型コロナ税特法4条1項1号) ・子育て世帯への臨時特別給付金 (新型コロナ税特法4条1項2号) |
【所得税法が非課税の根拠となるもの】 |
〇学資として支給される金品(所得税法9条1項15号) ・学生支援緊急給付金 〇心身又は資産に加えられた損害について支給を受ける相当の見舞金(所得税法9条1項18号) ・低所得のひとり親世帯への臨時特別給付金 ・低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金 ・新型コロナウイルス感染症対応従事者への慰労金 ・企業主導型ベビーシッター利用者支援事業の特例措置における割引券 ・東京都のベビーシッター利用支援事業の特例措置における助成 |
※ 民間金融機関による実質無利子・無担保融資制度において、信用保証協会に支払う保証料の全額を国が支払うこととなる場合には、個人が支払う保証料はなく、特段の課税関係は生じません。
〇課税対象となるもの
助成金等の種類 | 収入計上時期 |
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【事業所得等に区分されるもの】 | |
・事業復活支援金・持続化給付金(事業所得者向け) ・東京都の感染拡大防止協力金 ・中小法人・個人事業者のための一時支援金・月次支援金 |
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・雇用調整助成金 ・小学校休業等対応助成金(支援金) ・家賃支援給付金 ・小規模事業者持続化補助金 ・農林漁業者への経営継続補助金 ・医療機関・薬局等における感染拡大防止等支援事業における補助金 |
支給決定時又は経費発生時(※1~3) |
新型コロナウイルス感染症特別利子補給制度に係る利子補給金 | 経費発生時(※4) |
【一時所得に区分されるもの】 | |
事業復活支援金・持続化給付金(給与所得者向け) | 支給決定時 |
Go Toトラベル事業における給付金 | 旅行終了時(旅行代金割引相当額) クーポン使用時(地域共通クーポン相当額) |
Go Toイート事業における給付金 | ポイント・食事券使用時 |
Go Toイベント事業における給付金 | ポイント・クーポン使用時 |
【雑所得に区分されるもの】 | |
事業復活支援金・持続化給付金(雑所得者向け) | 支給決定時 |
※1 「経費発生時」とは、助成金等の支給対象となる経費を支出した時に収入計上するものです。
※2 助成金等による補填を前提としてあらかじめ所定の手続を済ませている場合には、その収入計上時期はその経費が発生した日(経費発生時)の属する年分となります(所得税基本通達36・37共-48)。
※3 これらの助成金等の交付目的に適合した固定資産の取得等をした場合(その助成金等の返還を要しないことがその年の12月31日までに確定した場合に限ります。)において、一定の要件を満たすときには、その固定資産の取得等に充てた部分の金額に相当する金額を総収入金額に算入しない(総収入金額不算入)こととされています(所得税法42条)。
(注)いわゆる現金主義(所得税法67条)や措置法差額(租税特別措置法26条)の適用を受ける方なども対象です。
※4 この特別利子補給制度については、事前に最長3年分の利子相当額の交付を受けるものの、交付を受けた時点では収入として確定せず、支払利子の発生に応じてその発生する支払利子相当額の収入が確定し、無利子化される性質のものと考えられることを踏まえた取扱いです。
※5 事業所得等の金額の計算においては、「総収入金額」から「必要経費」を差し引くこととされています。各種給付金等の申請手続に際して発生した費用(行政書士に対する報酬料金など)
Ⅲ《配当所得等》
【問】
確定申告を要しない上場株等の配当を申告した後に再計算したところ、申告をしない方が有利になることが判明しました。更正の請求ができますか。
【答】
確定申告を要しない上場株等の配当所得を申告した場合には、その後において配当所得を除外した内容の更正の請求はできません(措通8の5-1)。また、配当所得を申告した方が有利となるのに申告を失念した場合にも、配当所得を含め納税額を減額する旨の更正の請求はできません。
【問】
確定申告において申告分離課税を選択した上場株式等の配当所得等について、更正の請求で総合課税に選択替えすることができますか。
【答】
申告分離課税を選択して確定申告をした場合には、その後において更正の請求や修正申告においても申告分離課税により税額計算を行うことになります(措通8の4-1)。なお、上場株式等の配当所得等を申告する場合には、一部だけ総合課税、残りを分離課税というような申告はできず、その全額について総合課税または申告分離課税のいずれかを選択する必要があります(措法8の4②)。
【問】
複数の源泉徴収口座で上場株式等の利子等又は配当等を受領している場合、その一部の口座だけ選んで申告することができますか。
【答】
複数の源泉徴収口座内に利子等又は配当等を有する場合には、それぞれの源泉徴収口座ごとに申告の有無の選択をすることができます(措法37の11の6⑨)。ただし、口座内の利子又は配当のいずれか一方のみを申告または申告しないとすることはできません。なお、源泉徴収口座以外で受取る配当等については、1回に支払いを受けるべき配当等ごとに選択することができます(措法8の5④)。
【問】
源泉徴収口座内で上場株式の配当等と譲渡損失が通算されている場合、これを申告する際には配当等について総合課税を選択することはできますか。
【答】
源泉徴収口座内で上場株式の配当等と譲渡損失とが損益通算されている場合において、申告する際には譲渡損失と配当等いずれも申告する必要があります(措法37の11の6⑩)。この場合、配当等については、総合課税又は申告分離課税いずれの方法も選択することができます。ただし、利子等については総合課税の選択はできません(措法8の4②)。
【問】
上場株式の譲渡損失について特定口座と一般口座がある場合、譲渡内通算はできますか。
【答】
特定口座で生じた譲渡損と一般口座での譲渡益または一般口座での譲渡損と特定口座での譲渡益についていては譲渡内通算ができます。ただし、上場株式の譲渡損について、一般株式の譲渡所得との通算はできません。
【問】
上場株式等の配当等について、所得税の申告では総合課税で、住民税では申告不要とすることはできますか。
【答】
上場株式等の配当所得、譲渡所得等について所得税と住民税異なる課税方式を選択できます。具体的には、住民税の納税通知書の送達日までにその旨の内容を記載した住民税の申告書に提出するか、確定申告書2表「住民税・事業税」欄に一定の記載をすることにより異なる課税方式を選択することができます(地法32⑫⑬、313⑫⑬、地法附33の2②⑥)。
Ⅳ《事業所得・不動産所得》
【問】
一括償却資産の必要経費算入や中小企業者の少額減価償却資産の取得価額の必要経費算入の特例を確定申告で適用しませんでした。更正の請求や修正申告でこれらの特例を適用できますか。
【答】
①「一括償却資産の必要経費算入」や②「中小企業者の少額減価償却資産の取得価額の必要経費算入の特例」を適用する場合は、確定申告時①については特例に関する明細書を添付 ②については青色申告決算書に適用する旨の記載をした場合に適用できることになっています。したがって、確定申告時に明細書の添付等がない場合には、更正の請求や修正申告によって新たに必要経費に算入することはできません(所令139②③、措法28の2③、措通28の2-3)
【問】
居住用建物を取り壊して、業務用建物に建て替えた場合に、当該居住用建物の取壊しによる損失、取壊費用を必要経費に算入することはできますか。
【答】
非業務用資産の資産損失と取壊費用は、自己の財産の任意の処分と考えられているため、必要経費に算入することはできません(所法45①一)。また、新しく建てられる業務用建物の取得価額にも算入できません。
業務用資産を含む課税上の取扱いについては次表のとおりとなります。
建物の用途 | 取壊しの目的 | 取扱い | ||
資産損失 | 立退料 | 取壊費用 | ||
業務用資産 | 建替え後、業務用資産として使用 | 必要経費 (注2) |
必要経費 | 必要経費 |
建替え後、非業務用資産として使用 | 必要経費 (注1)(注2) |
必要経費(注1) | ||
非業務用資産 | 建替え後、業務用資産として使用 | 家事費 | 該当なし | 家事費 |
建替え後、非業務用資産として使用 |
(注1)アパートの賃貸をやめた後、建替工事が速やかに行われることが必要
(注2)事業的規模でない場合には所得金額が上限
【問】
アパートの建築に際して支払った借入金利子、印紙代、登記費用、不動産取得税について必要経費等の処理はどのようになりますか。
【答】
アパート建築は請負契約時から業務開始となり、したがって印紙代、登録免許税等登記費用、不動産取得税は所基通37-5によって必要経費算入となります。
借入金利息については、業務開始後(本件の場合建物建築請負契約後)使用開始前の期間利子は所基通37-27によって原則として必要経費算入となりますが、取得価額算入も認められます。使用開始後の期間利子は同通達によって必要経費算入となります。
① 固定資産取得時の租税公課の取扱い
業務用 | 非業務用 | |
固定資産税 | 必要経費 (所基通37-5) |
家事費 |
登録免許税(登記・登録費用含む) | 取得費算入 (所基通38-9) |
|
不動産取得税 |
※ 特許権・鉱業権の登録に係る登録免許税は取得費算入(所基通49-3)
※ 船舶・業務用車両等の登録費用は必要経費又は取得費算入の選択(所基通49-3)
② 借入金利息(抵当権設定費用等含む)の取扱い
(1)業務用
項目 | 取扱内容 | |
業務開始前の期間利子 | 取得費算入(所基通37-27)(注)➡所基通38-8 (非業務用資産取得のための借入金利子と同じ扱い) |
|
業務開始後・使用開始前の期間利子 | 原則 | 必要経費(所基通37-27) |
例外 | 取得価額算入(所基通37-27) | |
使用開始後の期間利子 | 必要経費(所基通37-27) |
(2)非業務用
項目 | 取扱内容 |
取得から使用開始前までの期間利子 | 取得費算入(所基通38-8) |
使用開始後の期間利子 | 家事費 |
【問】
事業用不動産を相続した場合、不動産に係る固定資産税の必要経費の算入方法はどうなりますか。
【答】
被相続人・相続人の取扱いは次のとおりとなります。
・相続開始前に納税通知があった場合
次のいずれかを選択して被相続人の必要経費に算入します。
① 全額
② 納期到来分
③ 納付済分
②、③を選択した場合、必要経費に算入できなかった分は、当該不動産を相続した相続人の必要経費に算入します。
・相続開始後に納税通知があった場合
相続開始日においては、納付すべきことが具体的に確定していないため、被相続人の必要経費に算入できません。当該不動産を相続した相続人が上記①②③いずれかを選択して必要経費に算入します(所基通37-6)。
【問】
前年において中古資産を取得し、法定耐用年数を用いて減価償却費の計算をしていましたが、今年度は「中古資産の簡便法」による耐用年数で減価償却費の計算をすることができますか。また、前年の申告を簡便法による耐用年数に変更し減価償却費の再計算を行う旨の更正の請求をすることができますか。
【答】
中古資産を簡便法を用いた耐用年数で減価償却費の算定ができるのは、その資産の事業用に供した年分において簡便法で算出した場合ですので、事業用に供した年分で簡便法を用いなかったときは、その後の年分において簡便法を用いることはできません。また、事業用に要した年分に遡り、更正の請求や修正申告で簡便法を適用することもできません(耐令3、耐通1-5-1)。
【問】
家事用資産を業務用に転用した場合の未償却残高の計算は、どのようにするのですか。
【答】
転用時点の未償却残高は、資産の当初取得価額を基礎として法定耐用年数×1.5の年数により旧定額法に準じて算出します(所法38、所令85,135)。
【問】
被相続人が旧定率法により償却していた減価償却資産を相続した場合、相続により取得した相続人はどのように減価償却費を算定するのですか。
【答】
相続により減価償却資産を取得した場合、取得価額、帳簿価額、耐用年数は被相続人から引き継ぎますが、償却方法は引継ぎをしませんので、相続人が器具備品、車両運搬具等について定率法を採用する場合には、新たに償却方法の届出書を提出する必要があります(所法60①、所令126②)。
【問】
事業所得者や不動産所得者の青色申告承認申請の提出期限はどのようになっていますか。
【答】
次表のとおりとなります。
事例 | 提出期限 | ||
通常 | 原則 | 承認を受けようとする年の3/15 | |
1/16以降業務開始 | 業務開始から2月以内 | ||
相続の場合 | 被相続人 青色 | 死亡日1/1~8/31 | 死亡日から4月以内 |
〃9/1~10/31 | 死亡年の12/31 | ||
〃11/1~12/31 | 翌年2/15 | ||
被相続人 白色 | 業務開始から2月以内 |
(所法144、所基通144-1)
【問】
青色専従者給与の届出の期限はどのようになっていますか。
【答】
次表のとおりとなります。
事例 | 提出期限 | |
通常 | 原則 | 算入しようとする年の3/15 |
1/16以降業務開始又は新規に専従者 | 業務開始から2月以内 | |
専従者給与の額の変更又は新たに専従者が加わる | 遅滞なく |
【問】
「中小企業倒産防止共済事業に係る基金に係る掛金」を支払った場合、必要経費に算入できますか。
【答】
必要経費に算入するためには、確定申告時に適用に関する明細書(特定の基金に対する負担金等の必要経費算入に関する明細書)を添付する必要があります(措法28)。
【問】
事業所得が赤字で、不動産所得が事業として行われていない場合の青色申告特別控除額(55万円又は65万円)は適用できますか。
【答】
不動産所得が事業として行われていなくても、事業所得がある場合には、他の要件を満たすことで、青色申告特別控除55万円(e-Taxの場合65万円)を不動産所得から差し引けます(措法25の2③)。
【問】
私は、フリーターで従来還付申告書を提出していますが、このような申告の場合申告義務がなくなり3月16日以降の提出もできることから、同日以降提出の場合でも青色申告特別控除は55万円または65万円の適用をしてよいのですか。
【答】
3月16日以降の申告も可能となりましたが(期限内申告と同様の取扱い)、55万円または65万円の青色申告特別控除を受ける場合には法定申告期限までに確定申告書の提出をする必要があります(措法25の2④、措通25の2-5、25の2-6)。
Ⅴ《退職所得》
【問】
短期退職手当(令和4年1月1日以降)について説明してください。
【答】
「短期退職手当等」とは、勤続年数が5年以下である方が支払いを受ける退職手当等をいいます。退職所得控除後の短期退職手当等が300万円を超える場合、退職所得の金額を次のように算出します。
150万円+〔収入金額-(300万円+退職所得控除額)〕
退職所得控除後の短期退職手当等が300万円以下の場合はこれまでどおりです。
(収入金額-退職所得控除額)×1/2
【問】
退職所得の所得税、住民税における課税の取扱いの違いを説明してください。
【答】
所得税においては、源泉徴収され通常は確定申告に含める必要はありません。しかし、総所得金額から所得控除が差し引けない時は、退職所得を申告のうえ所得控除額を差し引きすることができます(結果として源泉税の還付が受けられます。)。損益通算や損失の繰越控除もできます。
また、申告の有無にかかわらず、合計所得金額や総所得金額等には含まれますので扶養親族の判定や住宅ローン控除適用の際には注意を要します。
一方、住民税では特別徴収され、課税関係が終了します。しかも、合計所得金額や総所得金額等の合計額にも含まれませんので損益通算や損失の繰越控除、所得控除を適用することはできません(地法50の2、328)。
Ⅵ《譲渡所得》
【問】
平成20年に金地金300グラムを130万円で購入し、令和4年に250万円で売却した場合、その譲渡益の所得区分はどうなりますか、また、所得金額等はいくらですか。
【答】
金地金の譲渡による所得は総合課税の譲渡所得となります。
所得金額は、次のとおり算出します。
収入金額250万円-取得費130万円-特別控除50万円=所得金額70万円
他に所得がなければ、5年超所有の譲渡所得の課税標準、合計所得金額は
70万円×1/2=35万円となりますので、同一生計配偶者、扶養親族の金額基準に該当します。
ちなみに、譲渡対価の額が200万円を超える場合、税務署へ支払調書が提出されます。
Ⅶ《所得区分》
【問】
事業所得と業務に係る雑所得等の区分について説明をしてください。
【答】
事業所得と業務に係る雑所得の区分については、社会通念で判定する ことが原則ですが、その所得に係る取引を帳簿書類に記録・保存 している場合には、その所得を得る活動について、一般的に、営利性、継続性、企画遂行性を有し、社会通念での判定において、事業所得として取り扱われますが、その所得の収入金額が僅少と認められる場合 や その所得を得る活動に営利性が認められない場合には個別判断することになります。
令和4年10月7日付けの基本通達の改正のイメージ図は次のとおりです。
収入金額 | 記帳・帳簿書類の保存あり | 記帳・帳簿書類の保存なし |
300万円超 | 概ね事業所得(注) | 概ね業務に係る雑所得 |
300万円以下 | 業務に係る雑所得 ※資産の譲渡は譲渡所得、その他雑所得 |
(注)次のような場合には、事業と認められるかどうかを個別に判断することとなります。
① その所得の収入金額が僅少と認められる場合
② その所得を得る活動に営利性が認められない場合