同族会社が個人の土地を取得した場合における自然発生借地権の取扱い

《質問》

 同族会社(一族経営)である法人Aは、同法人の役員であるBの土地を借りて建物を建築し、不動産賃貸を行っております。
 今回、Bの土地を法人Aにて買い取ることを検討しております。
 法人Aは個人Bに対して、借地権の設定に当たり、権利金に代えて相当の地代を支払う事としておりました。その後、当初の地代の額を据え置き、土地の価額が上昇したことにより、実際に支払っている地代の額が相当の地代に満たないことになるため、自然発生借地権が法人Aに帰属している状態です。
 このような場合に土地を買い取ると借地権は消滅すると考えますが、土地の譲渡価額は自用地(借地権 + 底地)で買い取るべきか、それとも底地部分のみで買い取るべきでしょうか。

“同族会社が個人の土地を取得した場合における自然発生借地権の取扱い” の続きを読む

太陽光発電設備の敷地にかかる借地権について

《質問》

太陽光発電 ➡ 役員所有
その地基地 ➡ 当該役員の父親所有

このうち、太陽光設備を役員から法人が買取りました。
この場合、借地権の問題は発生するのでしょうか。

また、発生するとした場合に相当の地代の支払をすることにより借地権の認定課税の対象とならないという理解でよろしいでしょうか。

“太陽光発電設備の敷地にかかる借地権について” の続きを読む

法人税調査における処分科目の考え方について(1)

 「法人税調査における処分科目の考え方について」を、2回に分けて解説いたします。

《質問》

 当事務所の顧問先が法人税調査を受けました。
 売上を帳簿に計上せずに、社長が私的に使ってしまったということで、担当者から「社長さんが、売上に計上せずに私的に使ってしまったので『認定賞与』です。」と言われました。
 また、別の調査の際、同じような事案の時に、「社長に対する貸付金にします。借用書を作成し、会社へ返済してください。」と言われました。
 これらの処分の意味と、税務当局の判断基準について教えてください。

“法人税調査における処分科目の考え方について(1)” の続きを読む