事務所家賃が口座振替の時のインボイス制度

《質問》

適格請求書の記載事項として
① 適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号
② 取引年月日
③ 取引内容(軽減対象課税資産の譲渡等である場合には、その旨)
④ 税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜又は税込)及び適用税率
⑤ 税率ごとに区分した消費税額等
⑥ 書類の交付を受ける事業者の名称又は氏名

 事務所家賃が口座振替の時のインボイス制度
 事務所などを借りている場合は、家賃の支払いは口座振替の場合が多いと思います。
 事務所の家賃などは、毎月請求書は発行しません。
 インボイス制度は、支払った家賃を仕入税額控除する場合は、原則として適格請求書の保存が必要となりますとありますが、インボイス制度で、事務所家賃を仕入税額控除する場合は、次の3つの方法が考えられるみたいですが、実務的にはどの方法になりそうでしょうか。
① 毎月発行された適格請求書を保存する
② まとめて発行された適格請求書を保存する
③ 契約書に登録番号など必要な事項を書いて、通帳を保存する

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家なき子特例

《質問》

A 母
B 長男
C 長女(長女の夫は4年前に死亡)
D 長女の長男(Aとの養子縁組はなし)
E 長女の再婚予定の相手

キャプチャ

 建物は全てA所有で、土地はAが3/6  Bが1/6  Cが2/6の所有(共有)になっています。
 建物は2、3階はAの自宅で1階はBがAから有償で借りて、事務所として利用しています。Aの相続では建物を全てCに相続させ、土地はAの持分を1:2でBとCに相続させる予定です。

 Aは現在Cの子供D(Aの孫)と共に住んでいます。
 Cは現在、賃貸のアパートに3年以上住んでいますが、近い将来再婚(籍は入れない形で)をする予定で、再婚相手E所有の家に同居するとのことです。

 高齢のAの相続が開始した場合、同居の孫Dは法定相続人でないためこの点は家なき子特例で問題はないと思いますが、もしAの相続開始時にCがすでに、再婚(籍は入れない形で)し、Eと同居していた場合はEを配偶者とみなされて、家なき子特例が適用されず、小規模宅地の評価減80%OFF(建物の2、3階部分に相当する自宅部分に係る土地 : 3/6 × 2/3 = 2/6)は利用できなくなるという解釈でよろしいでしょうか。

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居住用賃貸住宅に係る仕入税額控除について

 不動産を取得した際の消費税の処理要領について一覧表を作成しましたので執務のご参考にしてください。

1 土地・建物(棚卸資産)の取得時において、仕入税額控除適用の有無について状況別に一覧表としたものです。
  土地・建物の消費税 (棚卸資産)

2 土地・建物(固定資産)の取得時において、仕入税額控除適用の有無について用途別に一覧表としたものです。
  土地・建物の消費税 (1,000万円以上の固定資産)

3 高額特定資産・調整対象資産を取得した場合の年度ごとに免税点制度、簡易課税制度適用の有無について一覧表としたものです。
  高額特定資産・三年縛り

4 高額特定資産・調整対象固定資産のイメージ図
  高額特定資産と調整対象固定資産

 

被相続人の自宅を海外在住の相続人が取得する場合の小規模宅地の特例について

《前提》

被相続人
・相続日時点で配偶者は既に亡くなっている
・自宅に同居親族はいなかった
相続人A
・数年前から海外在住
・非居住無制限納税義務者で日本国籍を有している

《質問》

 前提条件において被相続人の自宅敷地をAが取得する場合、家なき子として小規模宅地の特例は適用可能でしょうか。
 配偶者もしくは同居親族以外が被相続人の自宅敷地を取得する場合、取得者ごとの要件が6項目ありますが、要件(C)③「相続開始時に、取得者が居住している家屋を相続開始前のいずれの時においても所有していたことがないこと」(参考資料 令和3年版 図解「相続税・贈与税」・特定居住用宅地等に係る表より)についてA自身が海外に所有している家がなければ(Aの配偶者や子名義の家に居住しているのであれば)要件を満たしていると解釈可能でしょうか。
 また、Aが海外に所有している家に居住していたら適用不可でしょうか。

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家事関連費の扱いについて

《前提》

・個人事業主甲は、勤務していた美容室を令和3年1月末に退職して令和4年3月1日付で美容室を開業した。
・店舗までの通勤と備品の買い物等に車両とバイクを使用している。
・店舗は令和3年12月1日より賃借を開始している。
・甲が言うには、休みがなく、ほぼプライベートな利用はないので車両・バイクの関連費用の90%は事業に使用しているとのこと(客観的な記録なし)。
・また開業前に、車両とバイクの車検費用、ガソリン代等を支払っており、借入の申請、物件の調査等に車両を使用したとのこと。

《質問事項》

1. 仮に運行記録等をつけて業務の遂行上明らかな部分を区分できたとしたならば、店舗までの通勤と買い物程度の利用でも、開業日の令和4年3月1日以降であれば、車検費用、自動車保険料、ガソリン代等の費用並びに車両の減価償却費を、走行距離の割合等を使用して事業所得の必要経費としてよいものでしょうか?
2. 仮に必要経費にできたとしても、現在の利用状況からすると、車両とバイクの複数台を利用することは、必ずしも業務の遂行上必要であるとは言えないと考えますので、必要経費の計上ができて、どちらか1台だと考えますが、どうなのでしようか?
3. 仮に必要経費にできたとした場合に、開業前に支出した車検費用、ガソリン代等については、開業のために車両を使用したことはあったとしても、その使用割合を明らかに区分することはできないため、開業費に算入することはできないと考えますが、開業費にする余地はあるのでしょうか?

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子会社の解散・清算とグループ法人税制について

《質問》

親会社 決算期6月  資本金8,200万円 資本準備金4,276万円
子会社 決算期5月  資本金1,000万円
子会社の発行株式はすべて親が保有で親の子会社株式勘定の簿価は4,900万円です。
 子会社をこのたび清算させるのですが、
2022.5.31にて解散 ⇒ 親に子への債権4,000万円が残っているので6月末までに債務免除 ⇒ 7月末までに解散確定申告を提出 ⇒ 今年の10月位に第三者間との債権債務を整理して清算手続き
 6月までに債務免除する理由は、親も2022.6期は赤字なので、出来るだけマイナス要因はこの期に処理して2023.6期は黒字にしたいという意向があります。

<親会社の処理について>
① 6月末までに子へ債務免除の通知を出す予定です。その場合、親の売掛金4,000万円は2022.6期において貸倒損失として計上

② 子会社株式についても2022.6期に雑損失として損金経理して落としたいという意向なのですが、6月時点では解散はしていても清算結了はしてないので、損金には出来ないと思いますがいかがでしょうか?
 やるとすれば、2022.6期に4,900万円を雑損失として損金経理 ⇒ 別表4で加算 ⇒ 2023.6期までに清算結了していれば、2023.6期において別表4で減算

①、②の取引ともにグループ法人税制の対象資産ではないので適用なし
以上の理解でよろしいでしょうか。

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消費税の区分記載請求書の記載事項について

《質問》

 現在コンビニエンスストアを経営しております。
 従来からコンビニ本部へのオーナー登録は父の名義でしたが、相続により娘である私がオーナーを引き継ぎ確定申告等も私の名前で行っております。なお、配偶者も一緒に働いており青色事業専従者となっております。
 令和3年分の消費税申告において、事業用車両の課税仕入れが漏れていたため更正の請求を行ったところ、当該車両の購入契約や車検証の名義が主な使用者である夫の名義となっていたため「課税仕入れは認められない」と言われてしまいました。事業の用に供しており、名義が違うだけで認められないのでしょうか。

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繰越欠損金の期限とグループ法人税制について

《質問1》

<繰越欠損金の期限について>
 2月決算の会社ですが、
  H26.2月期発生の繰越欠損金が1億2000万
  H29.2月期発生の繰越欠損金が3億8700万
 それぞれこの繰越欠損金が使える最後の事業年度を教えてください。

《質問2》

<グループ法人税制について>
 A社・・・A社の代表取締役である甲の長男が100%保有
 B社・・・甲の弟が100%保有
(イメージ)
     甲の長男   甲の弟
      ↓      ↓
     A社     B社
B社がA社に多額の寄付を行う事を考えていますが
 ①グループ法人税制の適用は受けられるでしょうか?
 ②A社は得をするわけなので、その株主である甲の長男に贈与税があり得るでしょうか?

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国外不動産の譲渡所得に係る外国税額控除

《質問》

 居住者(非永住者以外の居住者)が、カナダに所有する賃貸物件を令和4年中に売却する予定です。カナダで譲渡所得に対する申告・納付は令和5年4月に行います。一方、令和4年分の確定申告を日本で行う際にカナダで申告・納付した外国所得税については外国税額控除の適用はできないのでしょうか。令和5年以降は年以降は賃貸物件を売却するので国外源泉所得は生じません。外国税額控除は受けられず、二重課税となってしまうのでしょうか。

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保険の処理について

《質問》

法人が保険料を全額負担しておりました。
(資産/保険積立金 7,860,000円計上しています。)
代表取締役の死亡により、相続人/妻(役員)が一時金 10,292,488円を受け取りました。

1. 法人(6月決算)の処理ですが、
  雑損失/7,860,000円/保険積立金  別表4加算 7,860,000円
を予定しております。
2. 相続税の申告(R4.1月申告済)では、今回の 10,292,488円は含めておりません。
最近通知書(参考資料)を受け取りました。
相続財産か一時所得かの判断に迷っております。

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