日当、宿泊費について

《前提》

 衣料品、小物の輸入販売の会社で、ご夫婦で経営されています。従業員はおらず年商1.5億円ほどの規模です。主に、イタリアから輸入しデパートに卸しますが、自ら仕入れる場合と仲介手数料をもらう場合があり、どちらにしても3か月に一度、約1か月間社長がイタリアに行き、現地の工場と交渉等を行います。

《質問》

 この度税務調査が入ることとなり、会計処理や各規定等を見直していたところ、出張の日当、宿泊手当てに関して不安を感じたのでご質問させていただきます。
会社には海外出張旅費規定があり、社長のヨーロッパ出張につきまして日当10,000円、宿泊費15,000円と定めております。なお、宿泊費は実費ではなく定額支給となっています。
 また、支度金として30日未満の出張は80,000円、30日を超える場合は100,000円を支給しております。日当と、宿泊費と支度金のすべてを同時に支払っており、税務調査に当たって不安を感じております。
 なお、30日間の出張となりますと、一回の出張(年数回あり)で総額850,000円を社長に支払っており、金額も大きくなるので不安に感じております。
 また、一般的な日当、宿泊費の相場はございますでしょうか?何か参考にさせて頂ければと思います。

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役員等に対する貸付利率について

《質問》

 現状、社長に対して①500万円(金利3.5%)②500万円(金利3.5%)③591万5千円(金利1.8%)の3本の貸付を行っているのですが、今回新たに600万円の貸付を行うにあたってこれらを1本化して欲しいといわれているのですが、全部まとめて2%の利息で貸し付けようと思うのですが、問題ありますでしょうか?
 また、専務に対しても同じく300万円を同時期に貸し付ける予定なのですが、こちらは社長に対する貸付の金利と同じでないと問題あるでしょうか?

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高額特定資産について

《質問》

 以前から引き続き消費税課税売上高が1,000万円以下であった3月期決算の免税事業者が、前々期(平成28年3月期)に不動産売却により初めて課税売上高が1,000万円を超えたため、当期(平成30年3月期)に課税事業者に該当することとなった。
 なお、平成29年3月期の課税売上は1,000万円を下回っている。
 当社は、住居用マンションを中心とする不動産賃貸業を営んでおり、課税売上割合はきわめて低いが、当課税期間については簡易課税の届出を行っておらず、一般課税事業者に該当する。
 また、当期に新規土地を取得し、賃貸用物件の建築を開始するにあたり、建築設計料1,200万円を支出する。
 もし、当該設計料について建設仮勘定として経理処理し、消費税法基本通達11-3-6に基づいて、当期の消費税申告においては仕入額控除の対象とせず、完成期の属する期間の課税仕入れとして扱う場合、自己建設高額特定資産の建設等に要した仕入れ等の支払対価の額の累計額1,000万円の判定において、当設計料を当期のうちに建設工事等のための課税仕入れ等の金額の中に含めなければいけないかどうかについてご教示ください。
 なお、当期の課税売上は1,000万円未満となる予定です。
当社は来期以降に不動産の売却を数件予定しているため、当該設計料を建設仮勘定に計上したうえで、来期に免税事業者とできるのであれば、平成32年3月期以降に係る簡易課税選択の届出をできないかと考えています。
 考察としては、施行令25の5において、当該累計額から免税期間および簡易課税適用期間の金額を除く旨の記載があることや、上記の建設仮勘定についての通達を鑑みると、判定の範囲内に含めないことは可能ではないかと考えておりますが、ご意見を伺えると幸いです。

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関係会社間の自己株式取得について

《前提》

 発行法人甲の発行済み株式5,200株のうち520株を有する乙法人が、その有する株式520株のすべてを発行法人甲に売却(甲法人の自社株買取)することとなりました。
 自己株式を適正に評価(法基通9-1-13及び14)し、これにより売買価格を決定すると、乙法人の売却にかかる税務仕分けは下記の通りとなります。

(現金)   14,685,453(関係会社株式)16,052,700・・・当初取得価格
(源泉税)    3,511,647   (みなし配当)17,197,100
(株式売却損)15,052,700

自己株式買取り直前の甲法人の株式保有状況は以下のとおりです。
キャプチャ

《質問》

① 100%グループである内国法人間での、所有株式を発行法人である内国法人に対して譲渡する場合には、その譲渡損益を計上しない(法法61の2⑯)とありますが、上記の株式保有状況から、甲法人・乙法人間は100%グループ関係にない(=故に売却損の計上可能)という判断でよろしいでしょうか。

② 法人が、発行法人による自己株式の取得が予定されている株式等を取得した場合において、その取得した株式等に係るみなし配当の額で、その予定されていた事由に基因して受け取るものについては、受取配当等の益金不算入の規定を適用しない(法23③)とありますが、甲法人・乙法人間の株式保有関係は本規定の創設された平成22年よりも前から(少なくとも平成18年から)しておりますので、本規定の「自己株式の取得が予定されていた」には当たらず、受取配当等の益金不算入を適用してよろしいでしょうか。

③ ②において、益金不算入の適用可となった場合、株式売却直前の株式保有割合が10%あるので、益金不算入額は「配当等の額 × 50%」(完全子会社株式、関連法人株式、非支配目的株式のいずれにも該当しない株式)でよろしいでしょうか。

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死亡後に受け取った終身医療保険の入院給付金等の課税上の取扱い

《質問》

 個人Aは肺炎で入院し、治療の甲斐なく死亡しました。
 加入していた終身医療保険から死亡後に死亡保険金、疾病入院給付金、退院給付金が支払われました。保険金・給付金の受取人はいずれも配偶者です。なお、保険料は被保険者のAが負担していました。
 死亡保険金について『みなし相続財産』として課税されることは理解していますが、相続税基本通達3-7によれば、「被保険者の疾病その他・・・・死亡を伴わないものを保険事故として支払われる保険金又は給付金は、被保険者の死亡後に支払われたものであっても、これに含まれない」と記載されています。今回のように死亡の原因となった病気に対する入院給付金や退院給付金は相続税の課税対象となるのでしょうか。また、所得税の課税はどのようになりますか。ご教示宜しくお願いします。

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住民登録上同一世帯となっている子に支払った給与は必要経費となるのか

《質問》

 個人事業を営んでいるAは、前妻との間にできた子Bに対し、事業に従事してもらった対価として給与各年100万円を支払っています。住民登録上は、AとBは同一世帯となっていますが、現実には隣町に住むAの祖父母の家に居住し、寝食を共にしています。この場合、給与はAの必要経費となり、従来から祖父(不動産所得者)の扶養親族としていませんが、更正の請求で扶養控除は認められるのでしょうか。実はAに対する調査において、給与として支払った額は必要経費として認められないと調査官から指摘されています。

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公正証書遺言で全財産をユニセフに寄付する場合

《前提》

被相続人 A
相続人  Aの母、Aの兄

《質問》

Aが公正証書で全財産をユニセフに寄付との遺言を残しています。(約2億円)
Aの母には遺留分の放棄もしてもらってます。
基本的には母、兄には一切かかわりを持ちたくないということです。
遺言執行人はAの友人です。
執行人の報酬としては公正証書にて車(約300万円相当)と記されています。
そこで、まず、
① 相続税申告が必要であるか否か
② 必要な場合申告書の提出はだれが行うか
③ 遺言執行人の報酬について何らかの課税は発生するか
以上、ご教示ください。

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診療所で医療用機器を取得した場合の中小企業等経営強化法に基づく税制措置

《質問》

 私は内科医として診療所を開業しています。この度、新規に医療用機器(器具備品)を取得し、設備の刷新を図りたいと考えています。このような場合、友人から中小企業等経営強化法に基づく支援措置である特別償却や税額控除等の適用があると聞きましたが、受けられるのでしょうか。

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平成30年 確定申告直前 誤りやすい事例の ポイント解説(消費税:個人事業者用)

【納税義務者】

チェック(1) 基準期間の課税売上高の判定
    ● 基準期間が免税事業者である場合:消基通1-4-5
    ● 基準期間中に事業用資産(賃貸用住宅)を譲渡した場合
     ⇒建物と土地等の一括譲渡のケース 消基通10-1-5
    ● 基準期間の中途で新たに事業を開始した場合:消基通1-4-9
     基準期間が1年でない法人(消法9②二)と相違する点に留意
    ● 輸出免税売上高:消基通1-4-2
    ● 非居住者が日本国内で商品販売を行う場合:消基通5-1-11
    ● 法人成り(法人に引き継いだ事業用資産の譲渡対価)

チェック(2) 相続があった場合の納税義務の免除の特例
    ● 相続があった年の前々年の課税売上高が1,000万円以下である相続人
     が、課税事業者である被相続人の事業を承継したとき
     ①相続のあった年(消法10①)
     ②相続があった年の翌年と翌々年(消法10②)
    ● 被相続人が2以上の事業場を有していた場合で、2人以上の相続人が各
     事業場ごとに分割して承継したとき(消法10③)

チェック(3) 特定期間における課税売上高による納税義務の免除の特例
    ● 特定期間の中途で開業した場合の課税売上高(消法9の2④一)
     ※前年の1月1日から6月30日まで(個人事業者の特定期間)の
     課税売上げで判定。参照法人の特定期間(消法9の2④二、三)
    ● 特定期間中に支払った給与等支払額の範囲:消基通1-5-23

チェック(4) 高額特定資産を取得した場合納税義務の免除の特例(消法12の4)
    ● 平成28年4月1日以後に高額特定資産の仕入れを行ったが、同年分の課
     税売上高が1,000万円を超えなかった場合
    ● 平成28年4月1日以後に自己建設高額特定資産について、建設等に要し
     た費用の額が税抜1,000万円以上となった日の属する課税期間の課税売
     上高が1,000万円を超えなかった場合

【非課税取引】

チェック(1) 土地の貸付け
    ● 土地の貸付けに係る期間が1月に満たない場合:消基通6-1-4
    ● 土地の貸付期間の判定:同上
    ● 土地付建物等の貸付け: 消基通6-1-5
     ⇒ 更地のままの貸付け
     ⇒ 貸付け等に係る対価を建物分と土地分とに区分しているとき

チェック(2) 土地等の譲渡又は貸付けに係る仲介手数料:消基通6-1-6

チェック(3) 郵便切手類の譲渡
    ● 購入していた印紙を、金券ショップに売却した場合:消基通6-4-1

チェック(4) 物品切手等の発行
    ● 酒類小売店において、ビール券と引き換えにビールを販売した場合
                      :消基通6-4-5 同9-1-22

チェック(5) 住宅の貸付け関係
    ● 用途変更の場合の取扱い:消基通6-13-8
     住宅以外の用途に変更することについて
      ⇒ 契約当事者間で契約変更をした場合
      ⇒ 契約変更なしに賃借人において事業の用に供した場合

チェック(6) 平成29年度改正事項
    ● 仮想通貨の譲渡に係る課税関係の見直し
      ⇒ 非課税とされる支払手段に類するものの範囲に、資金決済に
      関する法律に規定する仮想通貨を加える(消令9④、48②一)

《適用関係》
 平成29年7月1日以後に国内において事業者が行う資産の譲渡等及び課税仕入れについて適用し、施行日前に国内において事業者が行った資産の譲渡等及び課税仕入れについては従前の例による(改正消令附則2)。
 ただし、①施行日の前日に100万円以上(税抜き)の仮想通貨を有しており、かつ、②施行日前1月間の平均保有数量に比べ、施行日前日の保有数量が増加している場合には、当該増加分の課税仕入れに係る消費税額については、仕入税額控除を認めない(改正消令附則8)。

【課税の対象】

チェック(1) 事業としての意義
    ● 事業規模に達していない建物(居住用は除く。)の賃貸収入
    〈例〉建物一棟を業務用として反復、継続、独立して賃貸している場合
                            :消基通5-1-1

チェック(2) 付随行為:消基通5-1-7
    ● 事業用車両を売却(下取り)した場合

チェック(3) 自家消費等における対価:消基通10-1-18
    ● 棚卸資産を家事消費した場合

チェック(4) 法人成り
    ● 現物出資により事業用資産を法人に引き継いだ場合
             :消法2①八、消令2①二、同令45②三

チェック(5) 借家保証金、権利金等:消基通5-4-3
    ● 賃貸借契約上賃貸借の終了時に返還される保証金等を受領した場合

チェック(6) 前受金、仮受金に係る資産の譲渡等の時期:消基通9-1-27
    ● 所得税法第67条(小規模事業者の収入及び費用の帰属時期)の適用を
     受けない場合
     <参照> 課税仕入れを行った日の意義(消基通11-3-1)

チェック(7) 自家消費等における対価:消基通10-1-1、同10-1-18
    ● 棚卸資産以外の事業用資産を家事消費した場合

【課税標準】

チェック(1) 課税資産の譲渡等の対価の額:消基通10-1-1
    ● 棚卸資産を通常より安い値段で他に販売(次の場合を除く)した場合
    ● 保有する棚卸資産又は事業用資産の家事消費又は家事使用した場合

チェック(2) 課税資産の譲渡等に際しての資産の下取り:消基通10-1-17

チェック(3) 委託販売等に係る手数料:消基通10-1-12
    ● 委託販売等における委託者と受託者それぞれに係る課税標準

チェック(4) 売上げに係る対価の返還等の処理:消基通14-1-8

【課税仕入れ】

チェック(1) 費途不明の交際費等:消基通11-2-23
    ● 接待交際費勘定中に、費途が明らかでないものや、贈答用に購入
     した商品券及びビール券の購入代金が含まれている場合

チェック(2) 個人事業者と給与所得者の区分(消法2①十二)
    ● 課税仕入れに該当する(事業所得)か 否(給与所得)かの判定
    <参考>
      ⇒ 消基通1-1-1に示された事項を総合勘案して判定
      ⇒ 課税当局の資料:「法人税課速報(源泉所得税関係)【給
     与所得と事業所得との区分】東京国税局平成15年7月
     第28号」・・・情報公開法9条1項による開示情報

チェック(3) 会費、組合費等:消基通5-5-3
     ⇒ 同業者団体、組合等に対して支払う通常会費
     ⇒ 会費名目で支払われる出版物の購読料、職員研修の受講料など

チェック(4) 家事共用資産の取得:消基通11-1-4
     ⇒ 当該資産の家事消費又は家事使用に係る部分の計算方法
     ⇒ 当該資産を一時的に家事使用した場合
     <参照> 家事共用資産の譲渡(消基通10-1-19)

チェック(5) 従業員の通勤手当:消基通11-2-2
    ● 通勤に通常必要と認められる金額ではあるが、所得税法上の非課税
     限度額を超えている場合

チェック(6) 課税仕入れ等に係る消費税額の控除(消法30②)
     ⇒ 当課税期間における課税売上割合及び課税売上高の把握
     ⇒ 当課税期間が1年に満たない場合
     ⇒ 課税売上割合の端数計算(処理):消基通11-5-6

チェック(7) 一括比例配分方式の2年以上の継続適用:消基通11-2-21
    ● 一括比例配分方式を採用した課税期間の翌課税期間の課税売上高が5億
     円以下かつ課税売上割合が95%以上となった場合の「全額控除」

チェック(8) 更正の請求の可否(通則法23①)
    ● 一括比例配分方式を選択して確定申告した後の個別対応方式への変更

【控除対象仕入税額の調整】

チェック(1) 免税事業者が翌課税期間は課税事業者となる場合
    ● 棚卸資産に係る控除対象仕入税額の調整:消基通12-6-1
    ● 免税事業者時の課税売上げに係る翌課税期間中の値引・返品

チェック(2) 課税事業者が翌課税期間は免税事業者となる場合
    ● 棚卸資産に係る控除対象仕入税額の調整:消基通12-6-4

【簡易課税制度】

チェック(1) 簡易課税不適用届出書の提出時期

チェック(2) 固定資産等の売却収入の事業区分:消基通13-2-9
    ● 小売業を営む課税事業者が事業用固定資産を売却した場合
    ● みなし仕入率の計算の特例(75%ルール)の有無

チェック(3) 75%ルールの判定
    ● 酒類小売業及び卸売業を営む課税事業者のビール券売上げ
    ● 75%ルール判定時の端数処理

チェック(4) 食料品小売店舗において行う販売商品の加工等の取扱い
    ● 精肉(鮮魚)の小売業(第2種)を営む課税事業者が焼鳥、ロースト
     チキン(かつおのたたき、焼魚)等に加工販売している場合
                 :消基通13-2-2、同13-2-3

チェック(5) 小売店が販売したものの購入者が他の事業者であった場合(消令57⑥)

チェック(6) 塗装工事業の判定:消基通13-2-4
     ⇒ 塗料等の資材を自ら調達する事業形態
     ⇒ 他人が調達した塗料を塗装する(加工賃)だけの事業形態

チェック(7) 無償で譲り受けたものを事業者に販売している場合(消令57⑥)

チェック(8) 加工賃その他これに類する料金を対価とする役務の提供の意義
    ● 農作業受託金(農業従事者が他の農業従事者の田植え、稲刈り等を
     手伝い、得た収入金):消基通13-2-7

チェック(9) 簡易課税制度適用者の基準期間の課税売上高が6,000万円となった
     場合

チェック(10) 相続があった場合の納税義務の免除の特例と簡易課税制度の適用
    ● 「簡易課税制度選択届出書」を提出している事業者が、平成27年中に
     相続により被相続人の事業を引き継いだ場合、基準期間(平成27年)
     の相続人と被相続人の課税売上高の合計額が5,000万円超のとき(相
     続人のみの課税売上高は5,000万円以下)の簡易課税制度適用の可否

チェック(11) 簡易課税制度選択届出書の効力:消基通13-1-3
    ● 簡易課税制度を適用している事業者が、免税事業者となった後、再び
     課税事業者になった場合

【その他の誤りやすいポイント】

➣ 課税事業者が、免税事業者であった課税期間に発生した売掛金等につ
  き貸倒れが生じたので、消費税額から控除している。

➣ 消費税の控除不足税額のある還付申告書が提出されたが、明細書の添
  付がないにもかかわらず、消費税の還付を行っている。

➣ 課税期間の短縮(3か月)の適用を受けていた事業者が、平成29年1月
  20日に不適用届出書を提出し、平成29年1月1日から原則的な課税期間
  に戻すこととしている。

➣ 各年分の修正申告により納付すべきこととなった消費税を、その各年
  分の所得の計算において租税公課に算入した。

➣ 小包郵便物でまとめて提出された「消費税課税事業者選択届出書」、
 「消費税簡易課税制度選択届出書」の提出日を通信日付によるとして
  いる。

 

 

平成30年 確定申告直前誤りやすいポイント解説(資産税)

Ⅰ譲渡所得関係

1 取得費について
 買入時の契約において建物と土地の価額が区分されていない場合には、「建物の標準的な建築価額表」を基に建物の取得価額を計算しても差し支えない。
 (消費税導入後、不動産業者等から買い入れた場合には、原則的に建物に係る消費税が表示されていることから、建物と土地の価額が区分されている。)
 なお、実際の取得価額が不明な場合には、譲渡価額の5%を概算取得費として計算することが原則であるが、建物については、前記と同様の方法によっても差し支えない。
 しかし、土地について、「市街地指数」等によって買入時の価額を推計することにはリスクが伴うため、慎重に検討する必要がある。
(参考情報・・・平成12年11月16日裁決)

2 収用補償金の所得区分について
 公共事業等の収用補償金は、支払名目により所得区分が異なるので、内容を吟味して所得区分を判定する必要がある(参考資料参照)。
 なお、経費補償金等について課税の延期を行う場合には、「収益補償金等の課税延期申出書」の提出が必要となる。

3 重複適用できない特例関係について
 重複して適用できない特例があるため、各種特例を適用する際には留意する必要がある。
(1)居住用財産の買換え(交換)特例(措法36の2、措法36の5)と居住用財産を譲
渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例(措法31の3)
(2)住宅借入金等特別控除の特例(措法41)と居住用財産の買換え(交換)の特例(措法36の2、揩法36の5)若しくは特別控除の特例(措法35①)又は居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例(措法31の3)
(3)被相続人の居住用財産(空家)に係る譲渡所得の特別控除の特例(措法35③)と相続財産を譲渡した場合の取得費の加算の特例(措法39)

4 被相続人の居住用財産(空家)に係る譲渡所得の特別控除の特例について
(1)この特例の対象となる「被相続人居住用家屋」とは、被相続人が主として居住の用に供していた「一の建築物」に限られるため、被相続人が主として居住の用に供していた母屋とは別の建築物(離れ、倉庫、車庫等)及びその敷地に対応する部分(面積)については、母屋との一体利用の有無に関わらず、この適用対象から除かれる。
(2)被相続人居住用家屋が一定の耐震基準を満たしていない場合には、その敷地の譲渡日(原則として引渡日とし、契約日を譲渡日として申告した場合は契約日。)までに当該家屋の取壊しを了していない限り、この特例の適用を受けることはできない。
 ※譲渡物件の引渡後に買主の負担で建物を取り壊す場合は、特例の適用受けることはできない。
(3)被相続人居住用家屋に被相続人以外の者が居住していた場合(相続開始後も含む)は、この特例を受けることはできない。
(4)この特例を受ける場合、「特例対象譲渡物件」部分については「相続財産を譲渡した場合の取得費の加算の特例」(措置法第39条)の特例を受けることはできないが、「特例対象譲渡物件」以外の部分については、同一に譲渡した場合であっても措置法第39条の適用を受けることができる。
(5)この特例の適用を受けようとする場合、被相続入居住用家屋又は当該家屋の敷地を相続により取得した他の相続人に対し、この特例の適用を受ける譲渡をした旨、譲渡した日等を通知しなければならない。

5 特定の土地等の長期譲渡所得の特別控除について
(1)平成21年1月1日から平成22年12月31日までの間に取得した土地等を譲渡した場合には、1, 000万円の特別控除の適用がある。
(2)この取得について、譲渡人の配偶者、直系血族、生計を一にしている親族、事実上婚姻関係と同様の事情にある者及びその者と生計を一にしている親族、等(措置法施行令第23条の2第1項参照)からの取得は除かれている。
また、取得の原因について、相続、遺贈、贈与、交換、代物弁済、等(措置法施行令第23条の2第2項参照)による取得は除かれている。
(3)この特例の適用は、土地又は土地の上に存する権利(借地権等)に限られていることから、建物等の譲渡による譲渡所得には適用されない。
したがって、土地及び建物を一括して譲渡した場合には、当該譲渡による譲渡所得のうち、土地の譲渡に対応する部分についてのみこの特例の適用がある。

6 相続財産を譲渡した場合の取得費の加算の特例について
(1)物納した土地及び物納申請中の土地については、相続等により取得した土地等から除かれる。
(2)超過物納により過誤納金を受領した場合、この特例の適用がある。
(3)代償金を支払って取得した相続財産を譲渡した場合の取得費加算の計算については、措置法通達39-7によることに留意する。
 なお、代償分割により取得した土地を譲渡してもこの特例の適用はない。
(4)措法第39条の計算における「相続税の課税価格」とは、相続税の申告書第1表①欄「取得財産の価額」に②欄「相続時精算課税適用財産の価額」と⑤欄「純資産に加算される贈与財産の価額」を加えた価額である(債務控除は行わない)。

7 株式の譲渡について
 「源泉徴収口座」による株式の譲渡を申告した場合、所得金額が増加することから、国民健康保険税、後期高齢者医療保険料、介護保険料が増加する。この場合、申告した後において申告しないこととする変更はできないため、特に留意する必要がある。

Ⅱ贈与税関係

1 直系尊属(父母又は祖父母等)からの贈与について
 特例税率の適用に当たって、受贈者の年齢判定の基準日は、その年(贈与をした年)の1月1日現在において20歳以上の者であることに留意する。

2 相続時精算課税の特例について
(1)年齢判定の基準日こついて、贈与者、受贈者ともに、贈与を行った年(受けた年)の1月1日現在において贈与者は60歳以上、受贈者は20歳以上であることに留意する。
(2)特例を受ける場合には、宥恕規定がないため、申告期限内に申告書、選択届出書及び添付書類を提出する必要がある。
 2年目以降にこの特例を受ける場合にも、宥恕規定がないため、期限内申告を行わないと特別控除の残額があっても控除することはできない。
(3)この特例の適用を受けて申告した財産の評価に誤りがあった場合、期限内申告書に特別控除を受けようとする財産について記載があることから、正しい控除を受ける金額の記載がなかったことについてやむを得ない事情があると税務署長が認める場合には、その記載をした修正申告書の提出があったときに限り、特別控除の適用を受けることができる(相続税法第21条の12第3項)。
 更正の請求においても同様の解釈ができる。
(4)特定贈与者から贈与を受けた財産の一部を申告し、一部について申告漏れがあった場合、期限内申告書に特別控除を受けようとする財産についての記載がないことから、特別控除の適用はない。したがって、特別控除の額は期限内申告の額のままで、修正申告をする必要がある。

            主な収用補償金の課税区分一覧表
  補償金の種類 税法適用上の区分   所 得 区    摘  要
土地の取得に係る補償 対価補償金 分離譲渡所得 棚卸資産を除く。
土地に関する所有権以外の権利の消滅に係る補償
残地保証
建物等の移転料 建物移転料 移転補償金 一時所得 実際に建物等を取り壊した場合には、対価補償金として分離譲渡所得とすることができる。ただし、棚卸資産を除く。
工作物移転料
動産移転料  
仏壇・神棚移転料  
仮住居補償  
仮倉庫補償  
仮車庫補償  
移転雑費 移転先等の選定に要する費用 交付の目的に従って支出した場合には、総収入金額に算入しない。
法令上の手続きに要する費用
転居通知費・移転旅費
その他雑費 補償の実体的な内容に応じて判定。
立木 庭木 移転補償金 一時所得 伐採をした場合は総合譲渡所得。
収穫樹
用材林 対価補償金 山林所得 所有期間が5年を超えるもの。
就業不能補償 収益補償金 事業又は雑所得  
営業補償  
特産物補償  
天恵物補償  
家賃減収補償 不動産所得  
墳墓改葬料 精神補償金 非課税  
弔祭料  
祭祀料(遷座祭典料)  
飲料水補償 その他の補償金 一時所得  
し尿処理補償

《参考資料》

番号法施行規則の改正についてのお知らせ

平成29年分 土地や建物の譲渡所得のあらまし

建物の標準的な建築価額表

特例の適用を受ける場合に申告書に添付する書類

土地や建物などの譲渡所得について主な特例の適用を受ける場合の 申告書添付書類チェックシート

被相続人居住用家屋等確認申請書