貸地の一部を返還された場合の借地権の取扱いについて

《前提》

地主は法人、借地人は個人(個人事業用)。
借地人個人は普通借地権所有。
借地人個人は30坪の借地権を有し、ここに2棟の建物を建て事業を行っていた。
5年前に借地契約の更新に当たり、更新期間20年ということで400万円の更新料を授受した。
借地人個人は、5年経過した今になって1棟(敷地10坪分)を取壊した上で10坪分の借地権を返してきた。
同時に5年前授受した更新料のうち100万円の返還を求めてきたため、支払うことにした。
100万円の算定根拠
  400万円 × 10坪/30坪 × 15年/20年 = 100万円

《質問》

 返還した100万円は、経費として落とすことは可能ですか。それとも無償返還された借地の買取価格として土地勘定になりますか。

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小規模宅地の特例(貸付事業用)の適用について

《概要》

被相続人(母親)が平成29年3月に死亡。
相続人は2人(長男・次男)です。
母親の自筆遺言書があり、裁判所の検認は済みました。
相続財産に土地が複数あり、2人に相続させる内容です。
相続人間で揉めていて、裁判になる予想です。
次男より、相続申告の依頼を受けております。
相続人全員の選択同意書は揃えられません(長男から委任状はもらえません。)。

《質問》

1. この場合に、遺言書通りに分けて、次男の相続する土地のみ小規模宅地の特例(貸付事業用)を適用して申告すると、税務上問題はありますか。

2. 小規模宅地の特例は期限後申告又は、更正の請求でも認められますか。

3. 長男が遺贈で取得した土地も貸付事業用宅地ですが2人合わせて200㎡以下の場合でも選択同意書は必要ですか(これ以外に特例対象宅地はありません。)。

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個人所有地に同族法人が設定した定期借地権の算定について

《前提》

(1)同族関係
   個人 甲
   甲と同族関係にある同族法人 乙(以下「乙法人」)

(2)不動産の保有状況
   建物A⇒「乙法人」が100%所有
   土地B⇒建物Aの敷地⇒1/3を「乙法人」が所有
             ⇒2/3を「甲」が所有

(3)甲・乙間の契約状況 一般定期借地権契約を締結
  <一般定期借地権の契約内容>
 1. 契約期間 : 平成7年2月から50年契約
 2. 地代 : 月額562,600円
 3. 土地Bの財産評価基本通達上の自用地評価額(路線価額)152,737,963円
  (2/3部分の価額。全体では229,106,945円)
 4. 契約は甲の親「丙」(平成21年1月死亡)が乙法人と締結している。
 5. 相続により本件土地を甲が取得。
 6. 契約承継の覚書等は交わしていないが、甲が丙の契約を事実上承継
 7. 丙の相続申告時における土地Bの評価方法
    別添資料より、一般定期借地権の目的となっている土地の評価方法に
   準じ「課税上弊害がある場合」の評価方法により、自用地価額から定期
   借地権評価額を控除する方法により評価をしている。
    この際の定期借地権の価額は,契約残存期間が15年以上であるため自
   用地価額の20%としている。(相続税の税務調査も済んでいるが特に
   指摘はなし。)
 8. 権利金の授受、保証金はございません。

《質問》

1. 定期借地権の測定について(相続申告時)
 上記定期借地権の評価額は、複利年金原価率等により定期借地権の評価額を算定した場合にはほとんど評価額が算出されないものの、実際に土地上に建物が存在することを斟酌し、減額が認められているものと理解しております。
 また、この際、同族法人の株価算定上も20%の価額にて純資産価額評価を行うこととされており、これに準じて評価を行っています。
2. 本件売却における土地売却額の甲、乙の配分について当方では、売却にあたっては上記斟酌を考慮せず、実際の定期借地権評価額がほとんど発生していないことから、乙法人は建物のみ(あるいは建物と実額で計算した些少な定期借地権)を売却し、甲が土地のほとんどを売却したものと考えておりますが、いかがでしょうか。
 合理的な算定方法等、ご教示いただけれぱと思います。

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離婚後一括で養育費を受け取った場合

《質問》

 離婚した当時、公正証書で養育費及び婚姻費用の支払に関する取り決めがなされており、養育費については「定期金で毎月○○円を子の死亡時まで支払う」とされておりました。(婚姻費用については平成39年までです)。
 ところが、支払義務者の収入が減ったこともあり、支払義務者が養育費を「○○年まで」と終期調停を申し立てました。
 現在、一時金で支払うという案が出ているのですが、その場合家庭裁判所で取り決めた場合でも贈与税が課税されるのでしょうか?
 そこに、「養育費として一時金○○円を支払う」「婚姻費用として一時金〇〇円を支払う」と記載しておけば、大丈夫かと思えるのですがいかがでしょうか?

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養老保険の契約者を変更後、相続が発生・満期となった場合の課税関係について

《質問》

 10年前に父が一時払いの養老保険の契約者となり保険料の払込みを行いました。被保険者と満期保険金の受取人は子、死亡保険金の受取人は父でした。
 5年経過し契約者の名義を父から子に変更しました。
 その後2年経過し父の相続が発生しましたが、この養老保険の件については、相続申告の際、相続財産として申告していません。
 この度この養老保険が満期となり、子が満期保険金を受け取りました。 この養老保険満期に伴う所得税の課税、相続税の申告はどのように処理するのがよろしいのでしょうか。

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特定遺贈がある遺言書について遺産分割協議を行った場合について

《質問》

相続人A
法定相続人B、C
受遺者D、E
相続開始日 平成28年12月
相続財産 現預金1億円のみ
遺言書の内容  Bに5,000万円、Cに1,000万円、D、Eに各2,000万円遺贈する。

上記遺言書がある場合においてBとCの相続分合計6,000万円についてのみB、C間で遺産分割協議を行い遺言書と異なる分割をすることは可能でしょうか?
例えば、Bが3,000万円、Cが3,000万円取得するといった分割協議を行う場合はいかがでしょうか?
懸念しているのは、上記遺産分割協議がそもそも有効なのかという点、遺産分割協議を行ったことにより、D、Eへの特定遺贈が無効となり贈与となったり、BからCへの贈与と扱われたりしないかという点です。

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建て替え中の居宅敷地にかかる小規模宅地等の特例の適用について

《質問》

相続人A,B,Cの3人での当初申告を、平成18年に未分割のまま提出していましたが、この3名が上手く分割協議できなかったために、裁判で10年ほど争われていました。
そして、昨年の12月に和解が成立し、今回更正の請求を4か月以内の4月に提出します(相談を受けたのは今年の2月)。
当時、旧自宅がありそこに被相続人と相続人Aが居住していましたが、それを取壊し建替え中に被相続人が亡くなりました。その後、新自宅が建ち、現在は相続人Aがそこに居住しています。(登記は未登記です)
この時、小規模宅地等の特例は適用可能なのでしょうか?(申告期限後3年以内の分割見込書・遺産が未分割であることについてやむをえない事由がある旨の承認申請書は提出されています)
また、適用が可能であるとして、敷地300㎡を相続人B,Cと1/3ずつ当該土地を分割することで和解調書がまとまったのですが、当時の適用限度面積240㎡のうち、そこに住み続けるAは80㎡のみしか適用は不可なのでしょうか?相続人B,Cは別のところに住居を構えています。

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保証債務特例の適用について

《質問》

 以下の状況等の場合、所得税法64条2項に基づき保証債務特例が適用できますか?
 具体的には、求償権行使不能の要件である債務超過の判定において、代表者借入金の扱いはどうなるのでしょうか?

〈会社の状況〉

資産 100,000千円(時価評価額は現在精査中)
負債 200,000千円
 負債のうち金融機関借入金 50,000千円
 負債のうち代表者借入金  150,000千円
差引 △100,000千円(債務超過)

〈今後のスケジュール〉
5/31 代表者個人の不動産(土地建物)を売却(250,000千円)
   金融機関よりの督促前
6月 当該売却代金をもって金融機関借入金を返済(保証人として弁済)
   代表者が会社に対して求償権を取得
7/30 解散予定(速やかに清算結了を目指す)

〈懸念事項〉
保証債務特例の適用に当たり、求償権の行使不能が要件となりますが、「求償権を放棄してもなお債務超過であること」の条件について、以下の疑念を持っております。いかがお考えでしょうか?

・当該会社は債務超過であることは間違いありませんが、負債のうち大部分を代表者からの借入金が占めており、当該借入金の放棄を受ければ債務超過は解消することになります。代表者の意思でコントロールできる当該借入金を加味して債務超過と判定して問題ないでしょうか?
(債務超過の状況は5年以上継続しています)

・債務超過の判定は時価ベースで行うのが当然ではありますが、当然に負債も時価評価するとなれば、代表者借入金の債務超過部分は返済不能であることから、時価は相当程度低いものになります。すなわち、時価ベースでの債務超過部分は回収不能となり、純資産は理論上プラスとなるため、債務超過の要件に当てはまらないのではないかと疑念を抱いております(DESにおける債務消滅益と同様の考えになるでしょうか)。

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相続した土地の一部に建物を建て残りの土地を売却した時の3,000万円控除の適用について

《質問》

平成26年に実父の死亡により、実父の実家(戸建土地建物)を長男が相続しました。
実父は一人暮らしでした。
しばらく空き家にしていたのですが、平成27年に実家(建物)を全て取壊しました。
その後、土地については分筆を行い二等分しました。
片方は長男が家を建築し長男の自宅として現在も住んでいます。
もう片方の土地は更地で、今年(平成29年)売却を検討しております。
この場合、今年売却を検討している土地について、被相続人の居住用財産(空き家)を売った時の特例(3,000万円控除)の適用は可能でしょうか?
もともとの実父の自宅土地の「半分」の譲渡、という点が気になっています。
その他のこの規定の要件は全て満たしていると思います。

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共有地の分割後の交換について

《質問》

もともとA土地を共有して父子が持っていました。
子が2/3
父が1/3
この土地をこのたび共有物分割協議により分筆して分割取得しました。分筆は3区画で行われました。
2区画は子
1区画は父
ここまでであれば、共有物分割なので確定申告は必要なしのはずです。
ただ、土地の利用上の問題で、隣接する父の土地と分割協議により分割された子の1区画分を交換することとなりました。
面積も同じ完全な等価交換で交換差益も生じませんが、交換特例の条件で、この子の1区画は、所有期間1年以上の問題が出てくるのですが・・・
私的には、この子の1区画は、以前より何十年も共有で所有してきたことから、分筆したとはいえ、その所有期間を引き継ぐのではないかと考えております。
いかがでしょうか?

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