居住用賃貸建物について その1

《前提》

・現在不動産賃貸を行っている個人事業者が、2024年3月完成予定のー棟マンション(すべての部屋にキッチンや風呂あり。)のうち2部屋を購入予定。賃貸用で人に貸す事は決まっているが、居住用なのか事務所用なのかは現時点で不明
・引き渡しは2024年3月
・高額特定資産に該当

《質問》

参考資料「税務通信」の記事をご覧ください。
今回の場合
1 記事にある様に一棟マンション自体が居住用としての作りになっている = 居住用賃貸建物に該当するので引き渡しを受けた日の属する課税期間では仕入税額控除不可
 ⇒ ただしその後実際に3年間事務所として貸した場合には、第3年度の課税期間の末日に物件を有しているときは第3年度の課税期間において加算調整が出来ると読めると思います。
2 ただし基本通達11-7-2には次の記載になっています。

(居住用賃貸建物の判定時期)
11-7-2 居住用賃貸建物に該当するかどうかは、課税仕入れを行った日(自己建設資産にあっては、法第12条の4第1項第2号《高額特定資産を取得した場合等の納税義務の免除の特例》に定める日。以下11-7-2において同じ。)の状況により判定し、同日において住宅の貸付けの用に供しないことが明らかでない建物(高額特定資産及び調整対象自己建設高額資産に限る。)については、居住用賃貸建物に該当するのであるが、当該課税仕入れを行った日の属する課税期間の末日こおいて、住宅の貸付けの用に供しないことが明らかにされたときは、居住用賃貸建物に該当しないものとして差し支えない。(令2課消2-9により追加)

 これを見ると、たとえ一棟マンション全体が居住用賃貸建物に該当しても、以下の場合には引き渡しを受けた日の属する課税期間において仕入税額控除可能という様に読めます。引き渡しを受けた日において、事務所用として賃貸借契約書を締結している、または引き渡しを受けた日において何も決まっていない、つまりこの時点では居住用賃貸建物に該当(わからない場合は居住用賃貸建物に含まれるという理解です。)するが、引き渡しを受けた日の属する課税期間の末日において事務所用として賃貸借契約書を締結している。
 裏返すと、引き渡し課税期間の末日において何も決まっていない場合のみ引き渡しを受けた日の属する課税期間では仕入税額控除不可 ⇒ その後3年の間に課税賃貸用になった場合のみ、第3年度で調整計算という様に思えます。
 どちらが正しいでしょうか。

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